【電車利用】樹林帯の先の白い稜線!テントを持って鳳凰三山1泊2日 2日目

登山

鳳凰三山2日目

1日目は終始樹林帯が続き、鳳凰のホの字も感じられなかった。

今日はいよいよ森林限界を抜け、稜線に突入!

そして、終盤になって今回のルートの欠陥に気付かされるのであった。

南御室小屋~鳳凰小屋

前日は早々に就寝したので、目覚ましが鳴る前の3時に目が覚めた。

テントから外を覗くと星空が出ているではないですか!
2015年の秋以来テント泊する度に曇って星を撮れていなかったが、久しぶりの星空である。

久しぶりの星空撮影。撮影の準備に手間取って時間をロスしてしまう。

更に設定を忘れて大して上手く撮れなかった・・・。まぁ、それなりに撮れたからいいか。

写真撮影に夢中になっていたらいつの間にか4時になっていた。

あ、日の出に間に合わないかも・・・。

暗闇の中、急いで朝食を胃に詰め込み、テントを撤収。

4時50分に出発。

コースタイム
南御室小屋 04:50 → 薬師岳小屋 05:47 → 薬師岳 05:58 → 観音岳 07:03 – 07:24 → 地蔵岳 08:49 → 鳳凰山荘 09:55
合計:5時間5分

この頃には既に空の色が明るくなり始めていた。ダメ元で行きますか。

南御室小屋から稜線までは急登が続きます。

歩き始めて約20分。敢えなく日の出を迎える。お早うございます!

オレンジ色に染まった樹林帯を歩き、5時30分。待ちに待った稜線に出ました!

稜線に出た瞬間、暴風で帽子が飛ばされそうになる。しかし、この景色!

ヒャッホーイ!見事に晴れた。今回の登山で初めてテンションが上がる。

この天気がこのまま持ってくれれば何も言うことはない。頼むよ!

歩き始めるとすぐに薬師岳小屋が見えました。こっち方面は雲がめっちゃ多いな・・・。

薬師岳小屋は現在改装工事中。今月26日から営業再開とのこと。

かなり綺麗になってますね。快適そうだ。

雲の感じが怪しくなってきたので先を急ぎます。

薬師岳までは小屋から10分。
白峰三山はガッツリ雲がかかっていて、その雲がこっちの方にすごい勢いで飛んでくる。相変わらずの暴風だ。

辛うじて太陽は見えているが時間の問題か!?

と思った瞬間見事に空が雲に覆われ観音岳方面には黒い雨雲が・・・。


あの雨雲なので、すぐに強い雨になるだろうとカメラをしまって、雨具を装備。オニギリを食べて栄養補給。
よし!準備万端!いつでも来い!

予想は的中し、すぐに暴風雨になりました。

黙々と暴風雨の稜線を歩くこと1時間。鳳凰三山の最高峰である観音岳に到着。標高2,840m。

あぁ~、真っ白!

「今日はもう駄目なのか!?本当に駄目なのか!?」

と観音岳の岩のてっぺんで泣きそうになりながら叫んでいた時・・・。

あっ!なんか見えた!

もう少し待てば天気が回復するかも。という事で20分ほど待ってみました。

すると、なんということでしょう!先程まで真っ黒だった空が見事に青い空に生まれ変わりました。

白峰三山に目を移すと、見事に北岳、間ノ岳、農鳥岳が見えるじゃありませんか。

間ノ岳は北岳で出来た雲がかかり可哀想なことになっていますが・・・。

よーし、鳳凰三山最後の山「地蔵岳」に向かうぞー!

雲も晴れて地蔵岳にあるオベリスクが輝いて見えます。

真っ白な白砂が太陽に照らされて眩しい!サングラス持ってくればよかった!

8時45分 オベリスクが天を刺す地蔵岳に到着。

近くで見るとやっぱりカッコイイな。自然が作る芸術作品である。

まだ8時台ということもあって殆ど人がいない。奇岩の下でゆっくりとした時間を堪能する。

さてと、後は青木鉱泉でお風呂に入って帰るだけ。このペースで行くとお昼過ぎには下山できそうだ。

まずは鳳凰小屋まで下りますか。
鳳凰小屋へ向かう地蔵岳直下の道は砂道になっていてズルズル滑りながら歩く。ここを登るのは疲れそう。

 

9時55分 鳳凰小屋に到着。

バスまでの時間もあることだし、ここでゆっくり昼飯でも食べよう。

カップヌードルを食べて、さて行こうかと思ったところで鳳凰小屋のおじさんに話しかけられた。

おじさん「これからどうするの?」
私「青木鉱泉に行って温泉に入ります」
おじさん「それから?」
私「バスで帰ります」
おじさん「今日バスないよ」
私「えっ!」

はい、完全にミスりました。
8月の運行は20日までというのを見落としていた・・・。

青木鉱泉からタクシーで帰ると8,000円。いやー、キツイっす。

時間は10時30分。バスがある広河原までコースタイム5時間。
すでに5時間30分歩いているが、体力はまだ残っている。(と、この時は思っていた)

私「広河原まで行きます!」
おじさん「マジでっ!でも君なら若いし行けるでしょ!」

と言うことで、今日の登山第2段が始まり始まり。

鳳凰小屋から広河原へ

広河原までの標準コースタイムは約5時間。結構あります。

10時35分 鳳凰小屋のおじさんにお礼と別れを告げ、いざ出発!

広河原までのコースタイム
鳳凰小屋 10:35 → 地蔵岳 11:17 → 高峰 11:35 → 白鳳峠 13:00→ 広河原 15:15

まずは、さっき登りたくないと思った砂の道を登り返します。思った通りズルズル滑り体力を使う。

オベリスクにハローそしてグッド・バイ!

地蔵岳を過ぎた所からは嫌な登りが見えてしまった。

あれが高峰か。結構登り返しますな。

高峰までは、コースタイム以上の速さで順調に歩けたんだけど、ここから一気に1,200mの下山道。
そして下山し始めた途端に足が動かなくなる。
テント泊装備で長時間休まず歩いていたため、思った以上に体力を消耗していたようだ。マズイ!体力の限界が近い。

それでも頑張って下りないことには帰れない。

そんな私に追い打ちをかけるように、雨が降り始め、長いガレ場が始まる。足が痛いぃ。

この頃には、足は痛いし、踏ん張りも効かないしで全く余裕がなく必死。顔が引きつっています。

50分ほどガレ場を歩き、もうボロボロ。
フラフラ歩いていると、ハイマツに足が引っかかり前に転倒。頭の上にザックが乗っかり身動きが取れなくなる・・・。あぁ、情けない。
荷物を捨てたい気持ちを堪え前進あるのみ。

ここからは足の痛みとの戦いのため、覚えておらず省略。

白鳳峠からきっかり2時間。

道路じゃー!道路が見えたぞー!

15時15分 広河原にゴール!

つ、疲れすぎた・・・。体力ゲージ0。近年まれに見る疲労っぷりでございます。

久しぶりのテント泊で無理をしすぎた・・・いや、そもそもミスらなければ良かったのか・・・。

まとめ

ずっと行きたいと思っていた鳳凰三山ですが、思った通りキレイな山でした。
自然が作り出した奇跡のオベリスクは本当かっこ良い。

ただ、夜叉神峠登山口から南御室小屋までの樹林帯歩きが精神的に苦しい。
1日目の眺望を捨てなければいけないのは、ちょっと厳しいかな。

後は久しぶりに自分の体力を見誤ったのが悔しい所である。
いつもは「ツライ!ツライ!」と言いながらも体力は残しているんだけど、今回は本気でヤバかった。
何度も転倒しながらの下山は惨めになる。

来月は雲ノ平の縦走を予定しているが、ちょっと不安。
まだ2週間あるので体力作りしておこう。

鳳凰三山が載っている地図

コメント

タイトルとURLをコピーしました