【甲武信ヶ岳】千曲川源流を越え、山深き雪道を歩く。日帰りピストン

登山

先週に続いての登山です。

今回は日本百名山の1つである甲武信ヶ岳へ登ってきました。

何とも格好良い名前の山である。山梨県・埼玉県・長野県の県境にあり、甲州(山梨)、武州(埼玉)、信州(長野)、合わせて甲武信!とのこと。

そんな甲武信ヶ岳ですが調べてみると「長い」「ツライ」「拷問」と散々な言われよう。それを見て登るのを躊躇していました。

確かに徳ちゃん新道を使ったコースは標高差1,300m、コースタイム9時間で相当キツイ。でも、徳ちゃん新道の反対側にある毛木平登山口からのコースは比較的楽そう。しかも、途中に日本一長い川である信濃川の源流があるとのこと。楽しそうじゃん!こっちにしましょう!

今回のルート

登山日:11月25日
コースタイム
毛木平 08:00 → ナメ滝 09:33 → 千曲川水源 10:42 → 甲武信ヶ岳 11:30 – 11:50 → 千曲川水源 12:18 → ナメ滝 13:02 → 毛木平 14:14

合計時間:6時間14分
合計距離:14.5km
累計標高差:1,000m

今回のコースは登山道の約80%が沢沿いのため、ほとんどの道は緩やかな登りとなっている。そしてコース後半にある千曲川水源より先が結構な急登になっているみたいだ。そして、水源までは谷を歩くのでほとんど日が差さず、頂上直下までは眺望がない。精神的にキツイコースだ。

百名山「甲武信ヶ岳」へ

直前までは八ヶ岳の横岳に行こうと思っていたんだけど、降雪で駐車場まで行けなさそうだったので急遽目的地を甲武信ヶ岳に変更。

登山口の毛木平は中央道須玉ICから約50kmほど離れている。


トイレは完備されているが、冬季は閉鎖中。最寄のコンビニまでかなり遠いので、必ずコンビニに寄ってから行きましょう。

時刻は8時。車は6~7台しか停まっておらず、今日も静かな山になりそうだ。

この時点で気温は0℃。単純計算で山頂はマイナス6度。そして今日は風が強くなるみたいなので体感温度はマイナス10度以下だな。寒いっ!

8時丁度に駐車場を出発。

 

マルバダケブキが群生している。夏には黄色い鮮やかな花を咲かせる。

最初の方は遊歩道のような歩きやすい道を行く。

苔が朝日に照らされて青々と輝いている。

沢沿いを歩くので水の音が心地よい。水の音を聞いているだけで癒される。

途中何度も渡渉しながら進んでいく。

川が凍っている。久しぶりの極寒登山だ。

しかし、本当に緩いルートだ。登山というかハイキング。

9時33分 ナメ滝に到着。手前が天然の氷の滑り台になってて楽しそう。ここを滑る勇気はないけど。

ナメ滝からは雪が多くなり、カッチカチの氷道も出てきたので軽アイゼンを装着。

ずいぶん雪が増えてきた。カチカチに固まった雪なので歩きやすい。

水分補給にハイドレーションシステムを使っているのだが、10分使わないと吸い口の水が凍ってくる。だいぶ気温が下がってきたようだ。

千曲川水源に到着。


幸い水源は凍っておらず一口飲んでみる。でも、あまりにも冷たくて味がよく分からない。うん!多分美味しい!


この水が信濃川に流れ込むのかと思うと感慨深い。

お腹が減ったのでおにぎりを食べるが、おにぎりが固い・・・。凍る一歩手前。完全に選択ミスだ。
冷たいおにぎりを胃に詰め込み、ここから一気に標高を上げます。

確かに急登だけど想像していたよりは楽に登れる。先週の身体の調子だったらヤバかったかも。

だんだんと空が近づいてきた。そうなると足取りも自然と軽くなる。

金峰山へ向かう分岐が現れれば山頂までもうちょっと。

とうとう甲武信ヶ岳山頂が見えた!頂上直下はガレ場になっている。滑らないように慎重に登っていく。

甲武信ヶ岳登頂!
二週連続で快晴!やっぱり冬は晴天率が高くていいね。


冠雪した富士山や南アルプス、八ヶ岳が良く見える。

取り敢えず富士山。

左から農鳥岳、間ノ岳、北岳。

 

八ヶ岳の向こうには北アルプスも見えるはずだったけど、雲で隠れていた。残念!

甲武信ヶ岳の頂上からは43座の百名山が見られるそうですよ。

風が強いという予報だったけど、穏やかで山頂で凍りかけの硬いおにぎりと甘酒を頂くことが出来た。カップラーメンを持ってくればよかったと後悔。

一瞬、甲武信小屋まで行こうか迷ったけど、時間が気になるので引き返すことにする。

登ってきた道を上から見ると怖い。

帰りはダブルストックで雪道を滑りながら降りる。膝にも負担なく標高差1,000mがあっと言う間だった。雪の下山は気持ちよくて好きだなぁ。

歩くのが楽しくて写真を取るのを忘れる。

14時14分 気付いたら毛木平駐車場に到着。

帰りの渋滞が怖いので、今日は温泉には入らず直帰です。

まとめ

実際に登ってみて、甲武信ヶ岳が辛いと言われている理由が分かった気がする。体力的にというより、頂上直下まで眺望の見えず、暗くて長い樹林帯で大きく精神を削られるのである。ただ、今日は氷の道や、凍った川、雪道などがあり、無積雪期よりも変化があったのでそこまで長く感じなかった。何気に冬期に2000m以上の山に登ったの初めて。今回は軽アイゼンで大丈夫だったけど、そろそろちゃんとしたアイゼンを買おうかな。

そして先週の牛奥ノ雁ヶ腹摺山よりも、だいぶ楽に登ることが出来た。二週連続で登るとやっぱり体が楽だ。最低でも2週間に1回は登らないと調子が悪い。

甲武信ヶ岳は新花の百名山の1つでもあるので、次回はベニバナイチヤクソウやアズマシャクナゲが咲く6月頃に来てみたい。

甲武信ヶ岳が載っている地図

コメント

タイトルとURLをコピーしました