静岡県沼津市に鎮座する静浦山地、通称「沼津アルプス」に登ってきた。
今日は山と渓谷社がリリースしているアプリ「ヤマスタ」を使って沼津アルプスのスタンプのコンプリートを目指す。
「ヤマスタ」はGPSを使って山頂にチェックインをし、スタンプをためるスマホアプリである。
スタンプをコンプリートするとピンバッチや缶バッチを貰うことが出来る登山モチベーションアップツールだ。
別に登山のモチベーションが下がっているわけではないけど、新しい物好きなのでLet’s Try!!!
ヤマスタの沼津アルプススタンプは「香貫山」「横山」「徳倉山」「志下山」「鷲頭山」「大平山」の6つ。
ということで今回は奥沼津アルプスの大嵐山、茶臼山を抜いた、香貫山から大平山までを一気に踏破する。
今回のルート
コースタイム
沼津駅 08:10 → 登山口 8:38 → 香貫山 9:03 → 横山 9:55 → 徳倉山 10:25 → 志下山 11:04 → 鷲頭山 11:44 → 大平山 12:25 → 山口道バス停 13:15
合計時間:5時間5分(標準コースタイム:6時間30分)
合計距離:12.1km
累計標高差(上り):1,030m
累計標高差(下り):1,119m
沼津アルプスは相模湾沿いを南北に連なる5山7峠の総称である。
最高峰の鷲頭山でも標高392mと低山で距離は約10kmと短いが、起伏が激しく累計標高差は1000m越えとなかなかのハードさだ。
エスケープルートも多数あるので、何回にも分けて登れるのが魅力。
登山開始!
登山で沼津駅を使うのは初めてだ。
それもそのはず、沼津駅から行ける山は沼津アルプスしかないのである。
まずは駅から香貫山の登山口に向かう。
駅から登山口まではゆっくり歩いて30分ほど。
狩野川の橋を渡っている途中、どっしり腰を据えた山が見える。
山に向かって歩道を歩いていると、民家に紛れ込むように登山口があった。
ただの路地のようだ。
気を抜いて歩いていると通り過ぎてしまいそう。
急な階段を登り、ひとたび登山道に入ると木々が鬱蒼と生い茂る獣道に変わる。
このギャップが本当に凄い。
これは今まで登った山の中でのギャップ大賞だよ。
前日に雨が降ったのか、土がぬかるんでいて歩きづらい。
約10分歩くと一度広場にでる。
ここには五重塔が立っていて小さな公園になっている。駐車場もあって車で気軽に来られる。
周りは桜が綺麗に咲いていて、花見をしに来る人で賑わっている。
五重塔と桜。なかなかのインスタ映えスポットだ。
ただ、ここはまだ山頂じゃない。ここから更に香貫山方面へ登っていく。
桜の花びらに彩られた登山道を歩く。
あ~、気持ちいい!
鼻歌交じりに登ること10分。
香貫山山頂に到着!
手作り感満載の頂上標。
香貫山山頂眺望は良くない。
実はすぐ近くに別の展望台があって、そこからの眺めが最高なのだ。
看板に書いてある展望台の文字を頼りに進んでいくと、ありました!芝住展望台。
登ってみると予想を超えた大展望!
相模湾と富士山、愛鷹山が一望できてしまう。開放感半端ない!最強!
展望台の下にはモニュメントがあって、ダブル富士になる。
相模湾のところにちょうど雨水がたまって逆さ富士が見られた。ラッキー。
この広場にも桜があり、桜と富士山コラボが見られる。
ここ最高やん!最初からクライマックスだ!
展望台からは沼津アルプスの山々を見ることが出来た。
見るからにアップダウンが激しそう。なかなかハードな一日になりそうだ。
次の目的地、横山へ向かう。
まずは一度下山して車道に出る。
300mくらい車道沿いを歩くと看板が立っている。
八重坂峠に入ると、ここからが本番と言わんばかりの急登が姿を現わす。
道がぬかるんでいるのと、きつい斜度で滑る滑る!凄い滑るよ!
今履いている登山靴は来月で丸5年。ソールもすり減ってるし、シャーシもへたってきた。そろそろ替え時か。
足の裏を見ると登山靴のソールに粘土のような泥がぎっちり詰まっている。最悪だ。
転ばないようにゆっくりと進んでいく。
うーん、凄い急登。相変わらずヌルヌルしていて登りにくい。
ロープにつかまりつつ、なんとか登るとすぐに横山についた。
標高183m。結構頑張ったのにこれしか登ってないんだ。
特に眺望はないので、そのまま通り過ぎる。
途中、相模湾がチラリと顔を覗かせる。
が、基本的には樹林帯で眺望がない。
そしてまた急な登りだ!
少し下ってまた急登。以降これの繰り返し。
本当、見かけによらずドSな山だぜ。
最後の直登を登り切ると徳倉山に到着。
あ~!キッツゥ!
広場のような山頂からは富士山が見える。
ここでレジャーシートを敷いてランチを食べればピクニック気分。開放的な山頂だ。
しかしまだ10時。お腹は減っていないので先に進む。
どんどん行きましょう。
次は志下山!
例のごとく、一旦下って登り返します。
でたっ!駿河湾アゲイン!
海が近い!凄まじい爽快感である。
志下山まではしばらくこの海を見ながら歩くことができる。
沼津アルプスの中で一番気持ちのいい区間かもしれない。
お散歩気分で歩いていたら「さざなみ展望台」という看板が現れた。
普通に展望台かと思ったら、実はここが志下山の山頂だった。
山頂直前の急登もなく間違えて通り過ぎそう。他の山とはちょっと違う。
志下山は桜と海の両方が見られて、綺麗でのんびりとした山頂だ。
気持ちが良いのでここでランチ。
行く方向を見るとラスボスの雰囲気を出している山が見える。
鷲頭山だ。
明らかにキツイ登りがありそうな山容が「かかってこいや!」と言っているようだ。
おう!臨むところだと歩みを進める。
鷲頭山は木の根が縦横無尽に這っていて非常に歩きづらい。
しかも、猛烈に急なので注意をしながら登っていく。さすがラスボス。
気合を入れて登っていくと、パっと視界が開ける。
小鷲頭山に到着だ!
ここまで来れば鷲頭山は目と鼻の先。
一気に行っちゃいましょう。
ついに沼津アルプス最高峰に登頂だ。
あとは太平山を残すのみ、この時は沼津アルプスを制覇した気になって調子に乗っていました。
この後、痛い目見ます。
鷲頭山を少し過ぎたところからは、箱根山が大きく見える。
雰囲気が今までとは変わって、岩々しい登山道に変化する。
さっきまでのヌルヌル道に比べるとかなり歩きやすい!
俄然モチベーションが上がってくる。
ズンズンと進んでいくと、一瞬で大平山に到着。
山頂は広く、ゆったりとしている。
太平山からは多比へ降りるルートが一般的だが、そんなに距離も変わらないし山口道バス停方面へ向かう。
このルートはあまり人が来ないらしく、荒れているしヌルヌルしているし歩きにくいことこの上ない。
そして、すり減った登山靴が輪をかけて滑りやすくしている。
普段あまり転ばないのに、この日に限って何度も滑って転ぶ。
指を切ったり、腕を岩に強打したりして泣きそうになりながら下山。
ボロボロになりながら、やっとのことでバス停に到着。
体がイテ~よ〜。
まとめ
今回の沼津アルプスは山の上から海を見るために登ってみたが、思ったより海が見られる場所は少なかった。
そして想像以上にハードな山だった。斜度が強すぎる。
ただ、徳倉山〜志下山の間は本当に美しく気持ちの良いコースで、春の朗らかな気候の中を歩くのは最高だった。
4月の沼津アルプスは桜、富士山、駿河湾と素晴らしい景色を提供してくれる。
非常にオススメな山だ。
ヤマスタでスタンプを貯めた後、メールを送ったら後日バッチが届いた。
200個までだそうなので、沼津アルプスバッチを貰いたいならお早めに。
追記:2021年に大平山から香貫山への逆走しました。
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