息子と共に楽しむ、紅葉が彩る焼石岳の秋登山

登山

紅葉情報を見ていたら、東北の山の紅葉が最盛期を迎えているとのこと。
ちょうど10月12~15日で4連休を取っていたので、急遽東北行きを決めた。

東北の紅葉といえば栗駒山だ。今がピークの栗駒山は土日は激しく混雑するそうなので、15日の平日に登ることにした。もう1つの山はどこに登ろうか。色々悩んだ挙げ句、焼石岳が良さそうだった。

ということで今回の東北遠征は2泊3日で焼石岳と栗駒山で決定した。

遠征の日程は以下の通り

10月13日 親子マラソン大会参加後、新幹線で山北駅へ
10月14日 焼石岳登山&温泉
10月15日 栗駒山登山&温泉後 新幹線で帰宅

なかなかハードなスケジュールである。

 

岩手へ!

10月13日

妻の提案で、家族3人で走れるマラソン大会に出場することになり、『ファミリーマラソン大会』にエントリーしました。

距離は1.5kmで特に順位はなし。関門は15分なので歩いても完走できるようになっています。
参加者全員にメダルと参加賞がもらえるという、アットホームな大会です。
家族で楽しめるイベントとして、リラックスして参加できました。

大会終了後、そのままの格好で東京駅へ行き、東北新幹線「やまびこ」で北上駅下車。

駅前でレンタカーを借り、夕食はホテル近くのラーメン屋へ。
ところが、このラーメンが、翌日の焼石岳登山を過酷なものにしてくれるとは思いもしませんでした…。

焼石岳へ

焼石岳(やけいしだけ)は、日本二百名山の一つで紅葉の名所として知られる岩手県と秋田県の境にある標高1,548メートルの山です。
9月下旬から10月中旬にかけて、山全体が鮮やかな赤や黄色に染まり、特に草紅葉やナナカマド、ダケカンバの色づきが絶景!
頂上から眺める紅葉の広がりは圧巻で、秋の訪れを全身で感じられる山です。

今回のコース

コースについて
中沼登山口 6
:22 → 焼石岳 10:20 – 10:35 → 東焼石岳 11:19 → 六沢山 11:43 →
金明水避難小屋 12:50 – 13:09 → 中沼登山口 15:53

登山日:2024年10月14日
合計時間 :9時間31分(標準コースタイム:8時間45分)
合計距離:14.8km
累計標高差:1100m

金明水避難小屋からの破線ルートでかなり苦戦しました。渡渉(ほぼ川の中を歩く)が多く、ルートも分かりづらい。思った以上に時間がかかりました。

登山開始!

焼石岳 中沼登山口駐車場はナビに登録がないため、まずは国道397号線沿いにある奥州湖へ向かいます。

図の場所まで行くと尿前林道入口に大きな看板が立っているので、すぐ分かると思います。

尿前林道は悪路ですが、危険という程ではないのでゆっくり進みます。
30分かからないくらいで駐車場に到着。

駐車場のキャパは40台ほど。6時の時点でほぼ満車でした。

登山開始!

6時22分 中沼登山口を出発する。

さすがに東北だけあって、関東よりも空気がひんやり。気温はおそらく10度を下回っていて、肌寒さが身にしみる。冷たい空気が、眠気を吹き飛ばしてくれる。

最初は森の中を進む静かなルート。足元では落ち葉がカサカサと音を立て、横を流れる川のせせらぎが心地よく耳に響く。道はそれほど急ではなく、歩きやすい。

中沼の手前で突然事件は起こった。

息子が急に『お腹が痛い…』と訴え出したのだ。つまり、そう、大便をしたいってことだ。
昨日のラーメンでお腹がゆるくなっているらしい。
こういうことはよくあるので、簡易トイレを2つ持参していて一安心…と思いきや、なんとティッシュペーパーがないことに気づいてしまった。これは大ピンチ!

焦ってどうしようかと考えていると、ちょうどその時、一人で車中泊しながら登山を楽しんでいるというおばさんお姉様が通りかかった。これはチャンス!
勇気を出してティッシュを持っているか聞いてみると、なんとポケットティッシュを一袋くれた。まさに山の女神降臨!おかげで無事に息子もすっきりできて、一件落着。

スッキリとした表情ですぐ先にある中沼へ向かう。

静寂に包まれた沼は、周りの紅葉が水面に映り込み、奥には焼石連峰の稜線が横たわっている。まるで鏡のような景色を作り出していた。ついつい後ろを歩いていた人に「めちゃくちゃキレイですね!」と話しかけてしまった。

少し歩くと次は上沼が見えてくる。

少し雲が出てきて太陽が隠れ、焼石岳方面にかかっている。
しかしこれはしょうがない。もともと午前中は雲が出る予報なのだ。
うまく行けば山頂付近ではまた太陽が出てくる予定だ。
今のうちの先に進んでいこう。

銀明水避難小屋のあたりまで来ると周りの山々もすっかり黄色に染まってきた。紅葉がどんどん鮮やかになってきて、テンションも上がる!
そしてここから先は、いよいよ森林限界。

東北の山は森林限界が低くて、すぐに樹林帯を抜けて景色が開けるのが良き。空が広がって、一気に視界が広がる感じがたまらない。

少し進むと素晴らしい紅葉の景色。


ここで息子氏、2度目の腹痛を訴える。マジかよ!
やっぱり登山前のラーメンは絶対禁止だな。
予備で携帯トイレもう一つ持ってきて助かった。

姥石平9時50分 姥石平に到着。ここは東焼石岳方面への分岐点にもなっている場所。
ここまで来れば、いよいよ山頂はもうすぐそこ!
息子は身も心も軽くなり、すごい勢いで登っていく。

泉水沼

10時20分、ついに焼石岳の山頂に到着!

奥に見えるのが鳥海山

目の前には東北の名峰が一望できて、あまりの美しさにしばし言葉を失う。すごすぎて、ただただ景色に見とれてしまった。『なんという景色だ!』という気持ちが頭の中をぐるぐる回るばかり。

左に見えるのが岩手山、右に見えるのが早池峰山。両方とも登ってみたい山の一つだ。

飛行機雲が指す方向には明日登る予定の栗駒山。右奥には月山が見えています。

鳥海山、岩手山、早池峰山、月山、栗駒山!名峰が勢ぞろい!まるで東北の山々のフルコースや~!一皿ずつ味わいたいくらいの絶景オンパレード!

六沢山へ!

ここで一息つきながら息子に相談タイム。
このまま来た道を戻るか、それとも六沢山を回って破線ルートを攻めるか?

時計を見ればまだ10時30分。

時間はたっぷりあるし、どっちでもOK。

少し考えた息子、ニヤリとしながら『六沢山を回ろう』と冒険心を選択!
しかし、このときはまだ、破線ルートで大苦戦することになるなんて、知るよしもなかった。

一度、姥石平に戻り、東焼石岳方面へ向かいます。

東焼石岳方面の紅葉はさらに鮮やかさを増して、一段と美しい。

来た道を戻るにしても、時間があるのであれば東焼石岳や六沢山まで足を伸ばしても良いと思う。

後ろを振り返ると雲がじわじわと広がってきている。

11時43分 六沢山に到着!
まだ午前中だということに驚きだ。

下山!

この辺りは、これまでで一番の紅葉ゾーン!まさに紅葉の楽園発見!
でもここにたどり着くまでが長かった~。姥石平の分岐から約1時間半もかかっている。
でもこの絶景を目の前にすると、そんな疲れも一気に吹き飛ぶ!

金明水避難小屋に到着!

ドアは施錠されていて入れなかったが、二階の窓が空いていたのでそこから入ってトイレを借りました。

さて、ここからが今日のハイライト。破線ルートに入っていきます。

まさにこれぞ破線ルート!道が分かりづらいったらありゃしない。『本当にこの道で合ってるの?』と何度も自問自答しちゃいました。GPSなしだととてもじゃないけど怖くて歩けない。

完全に川の中を歩くような道が何回も出てくる。山頂で長靴はいてる人がいたんだけど、このルートを通ってきたのだと思われる。長靴ないとかなり大変。そしてすごく滑るのでめちゃくちゃ怖い。

そんな道を進んでいたら、案の定…足が滑って転倒!思いっきり腰を打ってしまいました。痛みでしばし悶絶、気力も半減。その瞬間からカメラはザックに封印。

残念ながら、この先の写真はありません…!まさにアクシデント続きの破線ルート。

2度も道を間違えながら、金明水避難小屋から約3時間かけて、ようやく駐車場に到着!
時刻は15時53分。
日が暮れる前に帰ってこられて、本当にホッとしました。道を何度も間違えると、焦る焦る…。

そして、下山後のお楽しみは、登山口近くの温泉!疲れた体を癒しにひとっ風呂。泉質が最高で、肌がツルツル、疲れも一気に取れて極楽気分。もう、これ以上のご褒美はないですね!

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明日は以前から気になっていた栗駒山なので、昨日泊まった北上ではなく、一ノ関にホテルを取り宿泊。明日も4時起きなので早めに就寝。

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