屋久島旅行2日目の続きです。
さぁ、1日目に続きドキドキ・ワクワクの2日目が始まります! 梅雨明けの屋久島家族旅行 1日目 -出発- 2019年7月21日~25日に夏季休暇を使って屋久島&鹿児島の旅行に行ってきました。 本当は飯豊山の縦走&佐渡ヶ島家族観光を予定していたのですが、あいにくの雨模…
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屋久島旅行3日目はずっと登ってみたかった念願の宮之浦岳へ!
宮之浦岳(1,936m)は九州最高峰で日本百名山の一つに選定されている山で、世界遺産にも登録されている。
黒味岳や永田岳と一緒に縦走する人も多いが、今回は時間の関係で宮之浦岳まで荒川登山口からピストンで歩きました。
今回のルート
コースタイム
淀川登山口 05:07 → 淀川小屋 05:42→ 花之江河 06:56 → 栗生岳 08:42 → 宮之浦岳 08:53 – 09:07 → 栗生岳 09:15 → 花之江河 10:50 → 淀川小屋 11:40 → 淀川登山口 12:13
合計時間:7時間6分
合計距離:13.7km
累計標高差:1,060m
宮之浦岳への最短ルートは荒川登山口からで、コースタイムは往復10時間。
午後から予定があるため、朝の4時からスピード重視で登って7時間で降りてくる予定だ。
淀川登山口へ!
朝3時に起床し、3時半に宿を出発。
淀川登山口はヤクスギランドの更に奥にあるため、宿から車で1時間半以上かかってしまった。想定外の遠さだ。
予定時間を大幅に過ぎ、4時45分 淀川登山口に到着。
登山口には10台分ぐらいの駐車場があり、すでに車が4台ぐらい停まっていた。
恐らく、淀川小屋で前泊している人達の車だろう。
登山口にはトイレもあるが、ここから先は携帯トイレ用ブースしか無い。
必ず携帯トイレは持っていこう。
こんなに早い時間にも関わらず、事務所が開いていて協力金の納入が必要とのこと。
協力金は1,000円(泊まりの場合2,000円)で、引き換えに木のストラップのようなものを貰える。
さあ!出発だ!
5時7分 予定出発時刻を1時間過ぎて淀川登山口を出発!
暗闇の中、ヘッドライトを2つ使って歩いていく。
道はとても良く整備されていて歩きやすいので、真っ暗でも不安なく進んでいくことができる。
淀川登山口から宮之浦岳の標高差は約700mしかないにも関わらずコースタイムは往復10時間と非常に長い。
非常に細かいアップダウンと横に長いコースで、急登がほとんどない。
楽な分、歩いても歩いても標高が全然上がらないのである。
特に序盤の樹林帯は精神的につらい。
淀川小屋手前で夜が明け、森が明るくなってきた。
水場と書かれた看板の方へ歩いていくと、川が流れているだけで、特に湧き水っぽい場所がない。
え、まさかこの川の水を直飲みできるのか?
確かに澄んでいて綺麗そうだな。ここということにしよう。
持参したコップで水をすくって飲んでみると、口当たりが柔らかく美味しい。
屋久島の水は硬度10の超軟水とのことで、水道水も売っているミネラルウォーターよりも美味しい。
さすが自然の島、屋久島!
感動しながら淀川小屋を後にする。
屋久島特有の杉と苔で構成された登山道を歩く。
頭上は残念ながら曇に覆われている。
ただ、東側には太陽の光が見える。
これは稜線に出てみるまで天気は分からないな。と思っていると良いところに展望台があった。
標識から30秒くらい歩くと、高盤岳(こうばんだけ)が見える。
山頂にトーフ岩という巨岩が載っている特徴的な山。
高盤岳展望所から更に少し歩くと、もう一つ展望台がある。
目の前に見えるのが黒味岳で、右奥に見えるのが投石岳。
黒味岳は時間があれば登ろうと思ったけど、色々間違えて1時間ロスしたので今回は諦めよう。
展望台からは見渡す限りの緑。THE 大自然!
黒味岳や投石岳など、屋久島の中心地にある山々は「奥岳」と呼ばれていて、麓から姿を見ることができない。(唯一、永田岳だけは里から見える)
そんな圧倒的な自然を一人で眺めていると、改めて自分の小ささ、自然の偉大を感じることができる。
やっぱり自然が大好きだ。
6時48分 小花之江河(こはなのえこう)に到着。
日本最南の高層湿原だそうです。
トーフ岩も近くに見えてきた。そろそろ、宮之浦岳までの中間地点だ。
花之江河を過ぎたあたりから登山道に変化が現れる。
登山道が川になっているのである。このような場所がいくつも出現する。
川になって滑りそうだが、岩は花崗岩なのでグリップが効く。そこは救いだ。
黒味岳分岐を超えると、急な上りが増えてくる。
なかなか高度感がある。岩肌がザラザラしていて手をつくと痛いけど、滑ることはなさそう。
いくつか急な岩場を登ると樹林帯を抜けた。投石平だ。
投石平まで来ると奇岩とヤクザサが増えて、一気に景観が変わる。
霧のためか葉っぱには露が水がたっぷりと付いている。
コレはまずい、できる限り葉っぱに触らないように避けながら歩いていく。
横は水滴、下は川。前後左右を水に囲まれる。
こんな感じで、避けようがない道もあって徐々にズボンが濡れてくる。
もう駄目だ。諦めて進むと凄い勢いでズボンはビチャビチャ。冷たい・・・。
しばらくそんな道を歩いていると靴下を伝って靴の中まで水が入ってきた。
歩くたびにギュポッ ギュポッと音がする。
嗚呼、新しい靴が・・・。早朝の宮之浦岳は雨具必須だ。
水にやられながら、なんとか翁岳までやってきた。
ここには簡易トイレ用ブースと、それを見守る巨神兵のような岩が鎮座している。
ゲンコツ岩と呼ばれていたそうだが、岩が崩れ今の形になったそうだ。
そして、いよいよ霧が濃くなってきた。
もうそろそろ宮之浦岳が見えてきても良さそうなものなのだが・・・。
うん全然見えない。たぶん、うっすら目の前にあるのは栗生岳かな?
おお、なんか良い感じ!期待を胸に、栗生岳へ!
8時42分 栗生岳登頂!
よし!お猿も応援してくれている!
さすがにもう宮之浦岳見えるでしょ!
ギリギリ薄っすら見えた~!
でも、もう眺望は駄目かー!
と、諦めかけたその時
あれ?雲の上に出た!?
8時53分 宮之浦岳登頂!
そして、宮之浦岳の向こう側には
永田岳 どーーーーん!
一発逆転じゃー!
山頂にはおじさんが一人。
その方も私と同じように靴の中まで水浸しで、靴を脱いで靴下を乾かしていた。
少し話をするとおじさんは登山歴40年の猛者で、今まで登った山は2,000座以上。
山の達人だ。
既に黒味岳にも寄ってきていて、これから永田岳に行ってくるらしい。さすが達人。
さて、ここで朝食を食べよう。
宿で貰った弁当屋の弁当だ。
美味い!3分で完食!
そのころ、宿にいる妻と息子は・・・
めっちゃ豪華な食事を食べてました。
前日に息子が好きなものを聞かれて「たまご!」と言ったのを聞いて作ってくれた朝食。
なんて優しいんだ。
息子は卵焼きが気に入ったようで、「ニコちゃんが可愛すぎて食べられない!」と言いながら泣きながら完食したそうです。
食ってるやん。
さて、食事後は山頂で少し休憩。
頂上にいる時だけ晴れるなんて運が良い。
気持ちいいな~。
さあ、時間がないので、後ろ髪を引かれながら戻ります。
また絶対来るぞ。次は白谷雲水峡を絡めて、1泊か2泊で歩きたい!
帰りは来た道を戻るだけ。
ただ、登ってくる時はガスで見えなかった景色が見えるようになっている。
うん、これこれ。これが宮之浦岳のイメージ。
曇っていたときとは別世界。
扇岳を過ぎたあたりで、また曇ってきてしまってボーナスタイムは終了。
投石平には大量のヤクシカがたむろしていた。
親鹿は人のことは無視だが、子鹿は人間に興味津々。
かわいい!
ここからは樹林帯が始まるので、水が入った靴をガポガポ言わせながらひたすら下る。
朝は暗くて良く分からなかったが、屋久杉に光が当たって神々しい。
これぞ屋久島!
12時13分 淀川登山口に戻ってまいりました。
出発が遅れたので、思ったよりも時間がかかってしまったけど、一応7時間で帰ってこられた。
早く帰ろう。
私が山に登っている間、妻と息子は宿の近くにある山河公園で遊んでいたようだ。
この公園には川が流れていて、魚や蟹を捕まえられる。
川でウナギを捕まえた子もいるそうだ。
めちゃくちゃ水が綺麗ってことだよね。いい環境だなー。
ということで、怒涛の宮之浦岳登山は完了。
13時30分 家族と合流。
この後は、ウミガメ産卵鑑賞会に参加するため、永田町へ車を走らせる。
鑑賞会は時間に余裕があるので案房で昼食をと思ったが、14時を過ぎると屋久島のレストランは軒並みCLOSEしてしまう。
色々と探し回って、なんとか軽食を出してくれるところを見つけた。
軽食を済ませて、今年オープンしたばかりのYAKUSHIMA BLESSへ。
自分で選んだ屋久杉を磨いて、香立てなどの作品を作ることができる。
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今回は息子がお香立て作りに挑戦。
まずは壁に飾ってある、いろいろな形の屋久杉の中から1つ選ぶ。
それを紙やすりで削っていく。
作業時間は30分ほどで完成。
やっぱり普通の木とは一味違うな。
その後お土産を買ったりしていたら、すぐに鑑賞会の時間が近づいてきた。
20時 永田いなか浜
到着すると既にウミガメ鑑賞についてのレクチャーが始まっていた。
カメは繊細な生き物なので、明るくしたり、大きな音を出したり、近づいたりするとカメが警戒して卵を産まないこと。
音や光に敏感なのでカメラやビデオなどでの撮影禁止。
などなど、鑑賞するに当たっての注意事項やカメの生態についてなど興味深いお話を聞くことが出来た。
説明が終わると、カメが産卵を始めるまで待機。
暗闇の中、空を見上げると宇宙に放り出されたかのような満天の星空!凄い!
星を見ながら30分ほどのんびりとしていると、辺りが何やらざわついてきた。もうすぐウミガメが産卵を始めるらしい。
さっきまでのまったりモードは一変、号令がかかり慌ただしく浜辺に通された。
真っ暗闇の中、星明りを頼りに一列になってカメのもとへ歩いていく。
ウミガメに近づくと、オジサンがカメの横で「ここに亀いるから、ゆっくり静かに!近づき過ぎないで!」と大声で叫んだ。
え?言ってることとやってることが・・・。
そして、オジサンがおもむろにカメが卵を落とす場所の砂を掻き出して穴を掘り始めた!
ウミガメとオジサンの共同作業だ!
そして産卵場所を赤いライトを照らした。これは見やすい!でも、さっきの鑑賞するに当たっての注意事項はいったい・・・。
と、思っているとオジサンが説明を始めた。
「ウミガメは一度産卵を始めてしまえば、人間がいることが分かっていても最後まで産卵します。」
なるほど。
オジサンのおかげで産卵シーンが凄くよく見える。
ポコポコポコ~っとまん丸の卵が何個も出てくる。ウミガメのため息のような息遣いも聞こえるぐらい近くで鑑賞が出来た。
息子にとっても忘れられない経験ができたみたいだ。
4日目に続く
梅雨明けの屋久島家族旅行 4日目 -ヤクスギランド&鹿児島市内へ-
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