10月ラストは長野県長野市、上水内郡信濃町、飯綱町にまたがる飯縄山(飯綱山)に登ってきました。
飯縄山は長野市内から10kmあまりの場所に位置していてアクセスが非常に良く、地元の人にも人気の山です。
古くから山岳信仰の霊山であるとともに、忍術や剣術の修業の場でもあったそうです。
近くに以前息子と来たことがある忍者の里チビッ子忍者村があります。

チビッ子忍者村は忍者をテーマにしたアミューズメントパークで、忍者の修行ができるアスレチックや手裏剣投げ、からくり屋敷などを体験できる。
合わせて行ってみると面白いかもしれません。
今回のルート
コースタイム
一の鳥居駐車場 08:19 → 登山口 08:32 → 富士の水場 9:46 → 飯縄山南峰 10:27 → 飯縄山 10:43 – 10:52 → 飯縄山南峰 11:06 → 登山口 13:03 → 一の鳥居駐車場 13:20 → 大谷地湿原 13:43 → 大座法師池 13:50
登山日:2021年10月26日
合計時間 :5時間31分
合計距離:10km
累計標高差(上り):861m
累計標高差(下り):940m
登山口へ
今回は夜行バスを利用して長野駅へ行き、バスに乗り換えて飯綱登山口バス停まで行きます。
バスタ新宿~長野駅間のバス料金は2,300円。前日に予約したにもかかわらずこの安さ。
朝5時45分に長野駅に到着し、7時始発の飯綱高原行に乗り換えます。
ちなみに新幹線利用ですと片道約8,000円。
朝7時37分に長野駅に到着なので始発には乗れず、次のバスは8時30分です。
時間的にもコスト的にも圧倒的に夜行バスの勝利。
0時40分バスタ新宿出発。
夜行バスではお決まりの安眠セットを装着。
5時間バッチリ熟睡です。

5時40分 少し早めに長野駅に到着。
早めに着いても何もすることがないんですけどね。
残念ながら天気は雨。
今日は一日晴れマークだったのにおかしい。
登山口に向かうバスは7番のりば。ドン・キホーテ横のアルピコ交通営業所前から乗車します。
バスに揺られること45分。飯綱登山口バス停に到着。
なんと、雨は止んでおらずバス停で雨が弱まるのをしばらく待ちます。
20分ほど待つと少し雨が弱くなり、青空が見えてきたので登山道方面に移動します。
しかし一の鳥居駐車場に着くとすぐに雨足が強まってきたのでトイレ前でまたまた待機。
青空は見えるのに雨が降ってる。このまま晴れてくれれば良いんだけど。
待つこと更に10分。
一気に青空に変わりました。山の天気は変わりやすい!
一の鳥居は戸隠古道の入り口でもあります。
戸隠古道は戸隠神社奥社まで続く全長約10km参拝道で、古の人々に利用されてきました。
参拝道の他にも修験道や武田信玄の軍用道など、時代時代で色々な用途として使われてきた歴史ある道です。
戸隠古道について長々説明しましたが、今回はいっさい戸隠古道は歩きません。
登山口に向かいましょう。
登山開始!
駐車場から歩いて10分ほど。一の鳥居登山口に到着です。
長野駅からのアクセスが良いとはいえ、東京からだとかなり遠いです。
歩いてすぐに現れる第二の鳥居。黄色い!黄色すぎる!
もう紅葉が下まで降りてきていて、登山口周辺がかなり綺麗に紅葉している。
少し歩くと一合目に到着。ここでまたパラパラと雨が振り始めた。
立て看板を読むと十三仏縁起と書いてある。
13体の仏像を1体ずつお参りしていくと願いが叶うとのこと。
これはコンプリート目指すしかないでしょ。
一番 不動明王(ふどうみょうおう)!
二番 釈迦如来(しゃかにょらい)!
三番 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)!
四番 普賢菩薩(ふげんぼさつ)!
狭い間隔でどんどんと仏像が現れる。
雨が強くなってきたので、ここで上下雨具を装備。
久しぶりに雨の中の登山です。
五番 地蔵菩薩(じぞうぼさつ)を過ぎた辺りで、ついに一眼レフカメラをリュックにしまうほど雨が強くなってきました。ここからはiPhoneで写真を撮っていきます。
フードのせいで周囲が見えない。仏像を見逃してしまいそうだ。
六番 弥勒菩薩(みろくぼさつ)!
・・
九番 勢至菩薩(せいしぼさつ)!
きゅ、九番!?
予感的中。七番と八番を思い切り見逃す。帰りに見つければセーフだよね?
九番のあとは少しだけ急登が続きます。
十番 阿弥陀如来(あみだにょらい)!
十番目まで来てるのにまだ四合目。仏像を設置する間隔間違ってない?
十一番 阿閦如来(あしゅくにょらい)!
ここは駒のつなぎ場と呼ばれていて、駒(馬)も歩けないような急坂が始まりますということですな。
ここで樹林帯を抜けます。もう青空は諦めたほうが良いのか。
うっすらと紅葉に染まる山肌が見えています。
晴れてれば凄い綺麗そうだ。
十二番 大日如来(だいにちにょらい)!
富士見の水場に到着しました。この水場は晴れていれば本当に富士山が見えるそうだ。
水場のすぐ近くに「天狗の硯岩」という見晴らし台がある。
書道に使う「すずり」に似た巨大な岩からの眺めが素晴らしいらしい。
今日は残念ながら真っ白です。
空からも白いものが降ってきました。雪だ。
雨音が消えサァーっという静かな音に変わる。
この雪が落ちる音は落ち着くなぁ。安らかな気分になる。
そして最後の十三番 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)!
最後じゃなかった七番八番にも会わないと。
雪に変わって濡れる心配がなくなったので一眼レフカメラ復活。
笹道に変わりました。ここまで来れば山頂は近いぞ。
突然雲が切れて、背後の景色が開けました。
諦めていた下界の景色が見える!ただそれだけで凄く嬉しい。
5分もない一瞬のことでしたが、今日はこの景色で満足です。
飯縄大権現の石祠と鳥居。このすぐ先に飯綱神社奥宮があります。
10時29分 飯縄山南峰の飯縄神社奥院に気付かずスルーして飯縄山山頂へ向かいます。
この辺りは雪がまだ溶けておらず、木には霧氷が付いていました。
南峰と山頂の間にトイレがありました。今回の登山道にある唯一のトイレですが、このトイレは携帯トイレ専用のトイレ。
中を開けると、なんとお試しの携帯トイレが置いてありました。(募金1回200円)
飯縄山でも野外排泄が問題になっていて、携帯トイレの普及のためにこのような対応をしているそうです。
私はいつも携帯トイレを持参して山に登りますが、それが常識となって皆が排泄物を持って帰るようになって欲しいと思っています。
さあ、雨、雪が続く過酷な飯縄山も終わりが見えてきました。
10時53分 誰もいない飯縄山登頂!
山頂は広々としていてゆっくりと出来ます。
雪はほぼ止んでいたので、ここで昼食を食べることにします。
まさか前日100%晴れ予報だったのに、100%雨・雪が降るとは思わなんだ。
こんなこと初めてかも。
晴れていれば360度の大展望が見られます。
この眺望を楽しみにしてきたのに・・・。また来ないと気がすまないぜ。
さて、来た道を戻りますか。
下山を始めると青空が見え始めるという登山あるある。
さっきスルーしてしまった飯縄神社にも寄っていきましょう。
コンクリート製で頑丈そう。シェルターにもなりそう。
南峰で空の回復を少し待ってみたけど、まだ晴れ渡るのに時間がかかりそうなので今回は諦めることにする。
しかし、飯縄大権現の石祠と鳥居を過ぎた辺りで急に視界が開けました。
あーー!紅葉した飯縄山の麓が見える!
北アルプスまでは見えないけれど、近くの山まで見えてます!太陽が眩しいよ!
下山後に向かう予定の大座法師池(だいざほうしいけ)も見えます。
大座法師とはダイダラボッチのことで、ダイダラボッチが飯縄山を作る時に踏ん張って窪んだ場所が大座法師池になったという言い伝えがあります。
池の水が穏やかな日には飯縄山が鏡面になって見えるらしい。今日はどうかな?
そして外界の紅葉がとにかく綺麗。
飯縄山の紅葉も綺麗!ちょっと!ギャップが凄すぎるよ!
樹林帯に入ってもさっきとまるで景色が違います。綺麗!
ビューティホー!
八番 観音菩薩(かんのんぼさつ)!
七番 薬師如来(やくしにょらい)!
十三仏コンプリートです。
願い事は健康であること!よろしくお願いいたします。
行きの時とは打って変わってハッピーな気分で下山していきます。
13時03分 登山口に帰還。あっという間だった。
大座法師池へ向かう
ここからバスで帰っても良いけど、せっかく来たので歩いて大座法師池に行ってみましょう。車道の脇に遊歩道があるので、そちらを歩きます。
道の途中で大きな看板があり「フォレスト・ミュージアム」と書いてある。
この辺り一帯は飯綱高原の自然保護のため、実験林を設置して森林の管理方法を実験しているらしい。
地区によって木の種類を変えていて、ここはシラカバエリアらしい。
日が良く当たって気持ちが良い遊歩道だ。
歩き進めてみると、そのまま大谷地湿原に直結していた。目の前には飯縄山がドッシリと構えている。
大谷地湿原を抜けるとすぐに大座法師池です。
飯縄山から見たときよりも大きく見えるなぁ。
風が強くて逆さ飯縄山は見られませんでしたが、堂々とした飯縄山を見られたので今日は帰ります。
帰りも長野駅からバスタ新宿に向かうバスに乗ります。
まとめ
想定外の悪天候でしたが、飯縄山は整備が行き届いていてぬかるみが少なくて歩きやすかったです。
山頂付近では雪に変わったので思ったよりも快適に登山ができました。
アクセスが良く積雪時でも楽に登ることができる山なので、冬の晴天の時に360度の大展望を拝みたいと思います。
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