5月25日、日本百名山の一つである那須岳へ登ってきました。
那須岳という名の山は存在せず、「茶臼岳」「朝日岳」「三本槍岳」の3山をまとめて那須岳と呼ばれている。
那須岳へは3年前に登っていて、その時は凄まじい強風で前へ進めず撤退を余儀なくされた。
2016年5月1日 ルート:那須ロープウェイ山頂駅~茶臼岳~峰の茶屋跡避難小屋~旭岳~峰の茶屋跡避難小屋~駐車場 コースタイム:3時間30分 今回は新潟市からの出発。 磐越自動車道から郡山で東北自動車道に乗り継ぎ、3時間かけて那須塩原駅へ。 那須塩原駅で友人をピッ…
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3年前のリベンジとして、今日は3山を縦走する。
今回のルート
コースタイム
峠の茶屋 06:52 → 峰の茶屋跡 07:24→ 朝日岳 07:56 → 三本槍岳 09:00 → 大峠 10:00 → 三斗小屋温泉 11:08 – 11:25 → 峰の茶屋跡 12:24 → 茶臼岳 13:00 → 山頂駅 13:26
合計時間:6時間34分
合計距離:14.5km
累計標高差(上り):1,470m
累計標高差(下り):1,275m
ロープウェイが動き出す前に登り始め、朝日岳と三本槍岳へ。ピストンはつまらないので大峠へ下りて三斗小屋温泉を通り峰の茶屋跡へ戻る。
最後に茶臼岳を通り、那須ロープウェイ山頂駅でゴール。
三本槍~中ノ沢までの標高差は600m以上あり、また茶臼岳まで同じくらい登り返す。
大峠~三斗小屋温泉の登山道は荒れていて、非常に歩きづらい。
オススメできないルートだ。
登山開始!
今日の天気は快晴。絶好の那須岳登山日和だ。
朝6時30分、私の登山は峠の茶屋から始まる。
駐車場は既に車で溢れていた。
目の前には厳つい朝日岳が見えている。山頂が近く見えるなぁ。
実はこの駐車場の標高は1,470m。車でかなり高いところまで登ることができる。
朝日岳(1,896m)まで標高差はたった400mしかない。
登り始めるとすぐに岩がゴロゴロとした登山道に変わる。いかにも火山っぽい。
左手には茶臼岳、右手には朝日岳を見ながら峰の茶屋跡に向かって歩いていく。
一部、雪が残っているところもあるが、ほぼ溶けているので怖くない。
前回来た時はここで風に押されて落ちそうになったんだよな。
登山口から約30分ほどで峰の茶屋跡に到着。
ここが茶臼岳方面と朝日岳方面の分岐点。
まずは朝日岳方面に向かい、三本槍岳を目指す。
目の前に見える剣ヶ峰には登らず、右側を巻いていく。
剣が峰の奥から姿を現す朝日岳。
よく見ると凄いところに人がいる。
見た目はとても険しそうだけど、実際めっちゃ怖いです。
トラバースになっていて、切れ落ちた崖を歩かなければならない。
とりあえず、先へ。
登りはしっかりとした鎖があるので楽々登れる。
この登りを終えると、とうとう難所。
トラバースを抜けると急な登り。
最後にこのガレ場を登れば朝日岳へのヴィクトリーロードが姿を現す。
そう、3年前の暴風雨の時にこの景色を見てリベンジを決意したんだった。
酷い眺望だ。隠居倉がギリギリ見えるレベルで、5kmほどしか離れていない大倉山も見えない。
しかし今回は・・・
見よ!このクリアな眺望を!この稜線は絶対気持ちいい!
朝日岳からは茶臼岳もよく見える。
ドンッ!!
すごく・・・火山っぽい!本当カッコいい!
まだ三本槍岳も茶臼岳も登ってないのに、相当な満足度だ。
危うく満足して帰ってしまいそうになるが、那須岳最高峰の三本槍岳へ行こう。
朝日岳から三本槍方面へ20分ほど歩くと、丸いお山が見えてくる。
まさか奥に見えるのが三本槍!?
名前とはかけ離れた山容である。
三本槍岳という名前は山の形とは関係なく、昔、山頂が会津藩、白河藩、黒羽藩の境界で、領地の確認のために三藩が槍を立てたのが由来だとか。
1900m地点まで来ると、先程登った朝日岳がとても綺麗に見える。
朝日岳と茶臼岳のコラボレーション!なんと美しい!
眼福である。
遠くには会津の山々も見える。
とにかく遠くの山々が全部まるっと見えている。
最高だな!
ここから清水平まで、ほんの少し下る。
清水平は地図上湿地マークが付いているが、実際はかなり干上がっている。
先に見える丘のような山が三本槍岳。ここまで来ればもうゴール直前だ。
9時00分、那須岳最高峰三本槍岳(1,917m)登頂
奥に見えるのは甲子旭岳。
鋭く尖った山容から那須のマッターホルンと呼ぶ人もいるとかいないとか。
続々と登山者が到着してきて混み合ってきたので、先に進むことにする。
向かう先は裏那須方面。
大倉山へは行かず、手前の大峠から三斗小屋温泉へ向かいます。
三本槍岳から大峠方面へ向かう人はあまりいない。
なぜなら、非常にしんどいルートだから。
まずは大峠まで、絶景を見ながらひたすら下る。
凄いなぁ。奥の方に磐梯山や安達太良山など東北の山々がよく見える。
朝日岳に近づくと、鏡ヶ沼が見えてくる。
どこを切り撮っても絶景だな。
下ること1時間大峠が見えてきた。三本槍岳からの標高差は実に600m。
下ったなー!
笹がすごくて道が見えない!
本当に道があっているのか不安になりながら進んでいく。
たまにすれ違う人がいるので、道は間違っていないっぽい。
そのうちの一人の方が「この先3回渡渉があって、真ん中の沢は渡りづらいので気をつけて。私はジャンプしたら岩が滑って怪我をしたよ」と教えてくれた。
それを聞いて、この道を選んだことを後悔し始める。
道が分かりづらい・・・。疲れる・・・。一気にテンションが急降下。
第一の沢「峠沢」に到着。
そして、問題の第二の沢「中ノ沢」
見た目行けそうじゃん。こんなの余裕だぜ!と行こうと思ったけど・・・あれ?
ジャンプしないと真ん中の足場に届かない。そして、さっきの人の言葉がリフレインする。
「ジャンプしたら岩が滑って怪我をしたよ!!!!」
うぉぉ!この足場が使えないとなると、かなりハードモードだ!
あーでもない、こーでもないと足場を探り、5分くらいかけてなんとか渡る。はぁ・・・。
最後の沢「赤岩沢」
この辺りが1,300m地点。
ここから茶臼岳山頂まで600m登り返すのだ。
ここを過ぎれば、三斗小屋温泉は近い。
なんだかよく分からないけど、すっごい疲れるよ。この道。
大峠からたった1時間だけど、疲れた・・・本当に疲れた。
三斗小屋温泉は山小屋みたいな感じだと思ったけど、建物がたくさん建っていて温泉街のようになっていた。
人は少なく、時間がゆっくりと流れている。癒やされるなぁ。日帰り入浴はできないとのこと。
ということで休憩!
15分ほど休憩して体力回復。
三斗小屋温泉より先は流石に道は整備されていて歩きやすい。
ほとんどの人はこの道を通って温泉に来る。
延命水という水場もあって、至れり尽くせり。反対側とは大違い。
上を見上げると茶臼岳と朝日岳の鞍部しか見えない。
でも、あそこまで行ってしまえばもうゴールは目前。俄然気合が入る。
よし!ゴールの茶臼岳が見えた。
登りは好きなので、苦も無く峰の茶屋まで上がる。
さて、ラストスパート!
火山らしい溶岩がゴロゴロした道を行く。
後ろを振り返ると朝日岳が非常に綺麗に見える。
ここから見る朝日岳が一番カッコいいな!
頂上付近はお釜になっていて、お鉢周りのようにして山頂まで歩いて行く。
さすがロープウェイから30分の茶臼岳山頂。メチャクチャ混んでいる。
登山者だけじゃなく一般観光客もたくさん登ってきている。
とっても賑やかなので、そそくさとロープウェイに向かう。
ロープウェイまでの道は砂利道で、富士山の須走コースを思い出す。
小走りで走ること25分。
最後、ロープウェイ乗り場から駐車場までの階段が地味に辛かった・・・。
まとめ
前回のリベンジを果たしにやって来た那須岳。
終始雲ひとつない快晴でリベンジは成功。
朝日岳、茶臼岳はいかにも火山という厳つい風格が格好良く、三本槍岳は名前とは裏腹に優しい山容。
三本槍岳~大峠の稜線から渡渉などの荒れた道。変化があって歩いていて全く飽きない。
三本槍岳の先にある裏那須の稜線は非常に気持がよく、今度また来て大倉山まで歩いてみたい。
晴れている那須岳は、間違いなくオススメの山である。
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