電車&バスでのアクセスが良いことで定評がある秀麗富嶽シリーズですが、例外もあります。
一番の「雁ヶ腹摺山&姥子山」、五番の「奈良倉山」などは、車がないとアクセスがかなり難しい。
2017年3月5日、そんな訳でなかなか行けなかった1番山頂「雁ヶ腹摺山&姥子山」へ車を使って行ってきました。
雁ヶ腹摺山の山頂から見える富士山の景色はは500円札の裏に書かれていたことでも有名ですが、500円札に書かれた富士山を覚えている人がどれだけいるんでしょうか。
ましてや若い人は500円札があったこと自体知らないのでは・・・。
登山口がある大峠までは、中央自動車道 大月ICを降りて、510号を北上すると着きます。
しかし、ハマイババス停を少し過ぎたところにある駐車場から先はなんと凍結箇所があるため通行止め!
行けると思い込んでいて調べてなかった~!しくじった~!
ゲートの手前に桑西駐車場があるので、そちらに駐車。
ここから大峠までは8km弱の距離があって、徒歩約2時間ほどの道のりです。車道を2時間は精神的に相当きつい。
が、ここまで来てしまったし、がんばって行ってみますか・・・。
コースタイム
桑西駐車場7:50 → 大峠9:37 → 雁ヶ腹摺山10:46 – 10:53 → 姥子山11:51 – 12:09 → 雁ヶ腹摺山13:15 → 大峠14:17 → 桑西駐車場15:35
合計 7時間45分
総距離:22km
累積標高差:1,670m
途中数か所だけ雪が積もっているところがあったけど、殆ど凍結もなく車で行けそうでした。なぜに通行止め!
雪には足跡が殆どついておらず、人気の無さが伺えます。
大峠手前では激しく落石していました。歩いている最中に落石してきたらと思うと怖い。
大峠に到着。あたりには人っ子一人おらず、閑散としています。
登山口にはカウンターがあって、いつからのカウントか分からないが自分で15人目。あまり人が来ていないっぽい。
大峠から雁ヶ腹摺山までのコースタイムは1時間10分くらい。
標高差も300mしかないし、大した事ないだろうと思って歩を進めるといきなり雪が凄い。ズッポズッポ足がハマる。
仕方なく軽アイゼンを装着して進んでいきますが、すぐに雪はなくなりぬかるみに変わった。
このぬかるみが本当に酷くて、一歩進んでは半歩さがり、1歩進んでは1歩下がりを繰り返す。最悪3歩分くらい後ろに滑り落ちます。これは参った!凄まじく体力を削り取られます。
頂上直下の神奈備石。まるで人工物のようだ。ここを抜ければすぐ山頂だ。
ここの手前で南アルプスがとても綺麗に見えます。このコースでは最初で最後の南アルプスなので見逃さないように!
はい!私はどうせ山頂でゆっくり見られるだろうとよく見てませんでした。くやしい!
苦戦しつつもなんとかコースタイム通りで山頂に到着したが、異様に疲れた・・・。
今日もよく晴れて山頂からは見事な富士山。両端の木が額縁のようになって富士山が際立って見えます。
ここで五百円紙幣と比べてみましょう。
当たり前だけど手前にある滝子山と奥の三ツ峠の稜線が見事に一致!少し感動。
さて、次は隣りにある姥子山へ。
姥子山山頂は標高が400mも低いのでひたすら下ります。
雁ヶ腹摺山~姥子山間はこれまで以上にぬかるみが酷く、眺望もない過酷な道。
トレースも一人分しかない。冬の間は本当に人が来ないんだな。ちなみにここまで誰とも会っていません。静寂の山の中をヌチャヌチャという自分の足音だけが響きます。
ヌルヌルズルズル滑り降りるように下っていくこと1時間。
11:51 姥子山山頂に到着。
お昼前ということもあり、多少ガスってきています。
山頂に一人座り、息を潜めると無音の世界に包まれる。スーッと体の中にある悪いものが溶け出すようなこの感覚は山に登らなきゃ味わえない。
心も清まったことだし、面倒くさいけど来た道をまた戻りますか。
さっき下ってきた400mをまた登り返します。
グチャグチャの泥道を慎重に登っていると、何かの気配が。
ふと目を向けると・・・シカ!
うん、どっかで会うとは思っていた。登山道がシカの糞だらけなんですよね。この辺りはシカがかなり繁殖していると思われます。
雁ヶ腹摺山を越えて、神奈備石を過ぎると行きに写真を取り逃した南アルプスが薄っすらと見えました。ガスってて何がなんだかわからん。
いたる所に新しそうな熊の爪痕があった。幸い今まで熊に遭遇したことはないが、いつ遭遇してもおかしくないな。
14:07 大峠到着。
行きに押したカウンターを確認してみると15のままでした。今日は私以外誰もここに来なかったみたいです。1日誰にも会わなかったのは登山始めてから2回目6年ぶり。
まとめ
秀麗富獄シリーズで前から行ってみたかった雁ヶ腹摺山。
登山者に一人も会わない静かな山行でございました。
やっぱり秀麗富獄の山頂から見る富士山はカッコよかった。いつ見てもカッコイイ富士山がより一層カッコ良かったでござる!
その一方でとにかく車道歩き辛かった。その印象がでかい。
久しぶりにアスファルトの上を何時間も歩いたせいか、足へのダメージが激しかった。
ゲートオープン後に大峠から登ることを激しくおすすめします。
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