丹沢の中でも「気軽さ」と「本格感」のバランスがいいのが、経ヶ岳から仏果山・高取山へ抜ける縦走ルートです。
里山の静かな雰囲気から始まり、丹沢山塊の大展望、紅葉に染まるトラバース道、そしてインパクト抜群の展望台まで——一日歩けば、丹沢の“いいところ”がぎゅっと詰まった山旅になります。
今回のルート
コースについて
半僧坊前バス停 9:32 → 大沢ノ頭 10:39 → 経ヶ岳 11:07 → 革籠石山 12:16 → 仏果山 13:04 – 13:31 → 高取山 13:59 → 野外センター前バス停 15:31
登山日:2025年11月15日
合計時間 :5時間59分
合計距離:9.5km
累計標高差:813m
本厚木駅から半僧坊前へ
この日は同僚のOさんとふたり旅。
本厚木駅で待ち合わせ、8:50発の半原行きバスへ・・・あれ?バス停どこだっけ?
本厚木駅は広い。北口と南口とバスセンターと3カ所もある。
8時38分に駅には着いていたがウロウロしているうちに5分前。
半原行きのバス停は北口です!
40分ほどバスに揺られ「半僧坊前」バス停に到着。ここで降りたのは外国籍3人組と私たちのみ。
このコースは、仏果山・高取山側から入る人が多いせいか、最初のうちは踏み跡がやや不明瞭。
落ち葉も多く、ところどころ道が分かりにくいので、慎重にテープと地形を確認しながら登っていく。
しばらく頑張ると、経ヶ岳手前で道標にぶつかります。
ここが大沢ノ頭への分岐。標識に「大沢ノ頭」とは書いていないのですが、右へ2〜3分ほど歩くと、ひっそりとした小ピークに到着します。
ここには立派な看板はなく、木に手書きで「大沢ノ頭」と書いてあるだけ。眺望も特に綺麗ではないので、滞在時間15秒で引き返します。
分岐に戻り、最後の急登をこなすと経ヶ岳の山頂に飛び出します。
時刻は11時7分。立派な山名板とベンチが迎えてくれました。
ここからの眺めが素晴らしい。
丹沢山塊の山々がぐるりと広がる。
しばし休憩タイム・・・。
経ヶ岳から先は、一転して150mほどの急な下り。
落ち葉がたまっているところも多く、足元に気を配りながら半原越へと下っていきます。
鞍部まで下ったら、今度は革籠石山(かわごいしやま)へ向けて緩やかな登り返し。
アップダウンはあるものの、経ヶ岳までの登りに比べるとだいぶ楽に感じます。
神奈川県は分岐や山頂ごとに分かりやすい標識が整備されていて、県としての力の入れ方が伝わってきます。
軽く水分補給をして、次のハイライト・仏果山へ向けて出発です。
革籠石山から仏果山の間には、少し細くて慎重に歩きたいトラバース道があります。
片側がやや切れ落ちている場所もありますが、ロープや鎖がしっかり設置されているので、三点支持を意識して進めば問題ありません。
むしろ、ここから眺める紅葉の斜面が最高。

谷側に目を向けると、紅葉で色づいた木々が折り重なり、まるで絵具を流したようなグラデーション。
足元に気をつけつつも、何度も立ち止まっては写真を撮ってしまう、そんな区間でした。
時刻は13時4分。山頂には、高さ13mの鉄製展望台がそびえ立っています。
さっそく階段を上ってみると……

そこには丹沢山塊の山々と、東京方面の街並みまで見渡せる絶景が広がっていました。風が少し強いものの、360度の眺めは圧巻。
山頂にはベンチも多く、ここで30分ほどゆったり休憩。
行動食をつまみつつ、次の高取山へのコースを確認します。
仏果山から高取山までは、大きなアップダウンもなく約30分。
ソロで歩いているときはこんなに頻繁に休憩しないでどんどん進んでいってしまうけど、一緒に歩く人がいるとのんびり登山ができてよい。
高取山にも仏果山と同じような展望台が建っています。
実は13年前にも仏果山・高取山を歩いたことがあるのですが、記憶はほとんど残っていませんでした。
ただ、この景色だけは唯一覚えていました。
そのくらいインパクトのある景色だったということなんだろうな。
個人的には高取山の展望台から見る景色の方が好きであります。
後は下るだけ。
今回は、下った先で「愛川ふれあいの村」の紅葉を見てから帰ろうというプランでした。
ところが、愛川ふれあいの村方面へ降りていくと、
「ハイカーの方は入らないでください」
という看板が出ており、あえなく計画変更……。
昔は通れていたようですが、マナーの悪いハイカーがいたのか、あるいは安全上の理由なのか。いずれにせよ、現在はハイカー立ち入り不可になっているようです。このルートを考えている方は要注意。
愛川ふれあいの村は諦めて、野外センター前バス停へ向かいます。
ところが、到着してみると、ちょうど5分前にバスが出たばかりというタイミング……。
仕方がないので600mほど先にあるセブンイレブンで食料を買い時間を潰す。
まとめ
半僧坊前から経ヶ岳・仏果山・高取山へ抜ける今回の縦走は、前半は落葉でやや不明瞭な箇所や、ひたすら続く登りがあるものの、全体としてはロープや道標がしっかり整備されていて、「高尾山の次の一歩」としても十分おすすめできます。
「丹沢で日帰り縦走をしたいけれど、人混みはちょっと苦手」
「次のステップとして、少し長めのコースに挑戦してみたい」
そんな方には、ぜひ候補に入れてほしいルートです。















コメント
以前からクマの出没情報があるエリアなので注意と準備をしっかりしてくださいね。本当に良い山ですが。